僕の筋トレ備忘録

筋トレ歴5年、ボディビル出場の経験を活かし、真面目に筋トレを議論、科学するブログ

高齢ドライバーのみを責めるのは見当違いである

池袋の事故や大津の事故に始まり、高齢ドライバーが責められているのを見る機会が多くなってきた。

高齢ドライバーは害悪だ!

高齢ドライバーの免許を剥奪しろ!

などなど。

これは見当違いも甚だしい。というか、ちょっと考え方に欠陥がある。

最近は高齢ドライバーを一方的に責めるのが流行りである。高齢ドライバーを擁護するようなことを書いたら某武〇教授みたいに炎上する可能性があるが、私は高齢ドライバーを擁護するためにこの記事を書くわけではない。

まあ、炎上するなら炎上しろ。その方がPV伸びるからね(笑)。

 

1.そもそも高齢ドライバーの事故は多いのか?

そもそも高齢ドライバーの事故は多いのか?

以下に示すのは免許保有者10万人あたりどのくらい事故を起こしているのか?というデータである。

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免許保有者10万人あたりの事故発生件数

高齢ドライバーの事故は20代より少ない 意外と知らないデータの真実(市川衛) - 個人 - Yahoo!ニュースより

このデータを見る限り高齢ドライバーの事故が多いという結論は導けない。反対におおむね高齢になるにつれて事故件数は減るという傾向すらある。

ここで、「高齢ドライバーは免許を保有したものの運転しなくなったペーパードライバーや運転する機会自体が若者に比べて少ないのだから発生件数が低く出るのはあたりまえだ。」と考えた人は鋭い。しかし、次のデータを突き付けられたらどうだろう。

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運転当事者の年代別事故発生件数

高齢ドライバーの事故は20代より少ない 意外と知らないデータの真実(市川衛) - 個人 - Yahoo!ニュースより

これは運転当事者の年代別事故発生件数であるが、これでも高齢ドライバーはおおむね下の方に位置する。さらに両方のグラフに共通して言えることだが、高齢ドライバーの事故の発生件数は横ばいかむしろ減っている。

 

では、なぜ高齢ドライバーの事故が多いと感じるのか?

第一は高齢ドライバーが急激に増加していることだろう。これに伴い高齢ドライバーも増加するのは想像に易い。

二つ目の観点は横軸を時間ではなく年齢にすると見えてくる。実際に高齢ドライバーの事故は多いのだ。

ç¹é-第10å³ã年齢層å¥å許人å£10ä¸äººå½ãã死亡äºæ件æ°ï¼åä»ä»¥ä¸ç¬¬ï¼å½äºèï¼ï¼å¹³æ28å¹´ï¼

I 高齢者を取りまく現状|平成29年交通安全白書(全文) - 内閣府より

しかし、高齢ドライバーの事故率が増えていないことを考えると、この割合は10年以上前から変わっていない可能性が高い。なぜ高齢ドライバーの事故が増えたと感じるようになったのかと言えば事故の内容が悲惨なものになっているからだろう。

高速道路を逆走したり、人をひき殺したりという内容は10年前にはあまり起こってなかったように記憶している。(そもそもメディアが報じてなかっただけかもしれないということも忘れてはならない視点である)

 

2.飯塚氏が逮捕されないのは上級国民だからではない

池袋の事件を引き起こした飯塚氏であるが、逮捕されないことに憤っている国民が多いようだ。そこで「上級国民」という本来存在しなかった単語まで用いて非難している。まったく品の悪い下級国民である。

そもそも飯塚氏が逮捕されないのは上級国民だからではないと私は考える。

まず、逮捕の定義とその目的を確認しておこう。

逮捕とは,罪を犯したと疑われる人(被疑者)の身柄を拘束する強制処分です。

裁判所|逮捕とは何ですか。より

つまり悪いことをした罰で逮捕されるのではなく、取り調べをするために身柄を拘束するのが逮捕である。ここを勘違いしてもらいたくない。

そこで逮捕の要件は以下のようなものがある。

  1. 犯罪の嫌疑がある
  2. 逃亡の恐れがある
  3. 証拠隠滅の恐れがある

1に関しては「上級国民ならば逮捕されない」という仮定は正しいように聞こえる。

「上級国民」=

「元官僚、医者、弁護士など社会的な地位と家庭があり、収入・資産が潤沢にある人」

の場合、

1 犯罪の嫌疑があっても

2 地位・資産・家族を放り出して逃亡生活を始める可能性などないでしょう

ですので、

無職・未婚・身寄りなしの人に比べれば

「上級国民」は逃げないよね

ということになります

【上級国民は逮捕されないのが現実】池袋暴走事故で逮捕されない理由と高齢者運転の問題点を解説!! | アトム市川船橋法律事務所弁護士法人 本部 | 市川船橋で弁護士をお探しならより

 

つまり、お金があって社会的な地位があるから逮捕できない、忖度したというわけではなく、逮捕する必要がないのだ。

2.3に関しても同様。

足が不自由なよぼよぼのおじいちゃんが逃亡できるだろうか?証拠隠滅ができるだろうか?この観点からしても逮捕する必要はないといえる。

 

さらにもう一点。

逮捕後23日以内に罪名を確定、起訴しなければ一度釈放になってしまう。一度釈放されれば同じ事故で逮捕できなくなる。という理由がある。今回の場合、被疑者入院などで時間稼ぎされてしまい23日以内に罪名を確定できない可能性が高いため、あえて逮捕しなかったという見方もあるようだ。

 

いずれにせよ、飯塚氏は不可解な点が多い。供述内容が変わったり、救護義務を怠りfacebookのアカウント削除を指示したり。その点飯塚氏にはしっかりと罪を認め償ってほしい。再度強調するが、私は飯塚氏を擁護するためにこの記事を書いているわけではない。「上級国民だから逮捕されないという認識は誤りだ」というのを主張するために記事を書いている。

※とはいってもマスコミなどの「飯塚さん」という言い方には疑問が残る。非常に気持ちが悪い。他にさん付けで呼ばれた被疑者がいただろうか?そのためここでは「飯塚氏」という表現を用いている。

 

3.なぜ「人の振り見て我が振り直せ」にならないのか?

この見出しが私が一番言いたかったことである。別に高齢ドライバーを擁護するのがこの記事の目的ではない。内閣の資料によると高齢ドライバーの特性は

高齢者は加齢により,動体視力の低下や複数の情報を同時に処理することが苦手になったり,瞬時に判断する力が低下したりするなどの身体機能の変化により,ハンドルやブレーキ操作に遅れが出ることがあるなどの特性が見られる1

I 高齢者を取りまく現状|平成29年交通安全白書(概要) - 内閣府より

とある。

高齢ドライバーの事故の原因として「情報処理能力の低下」「身体機能の低下」「判断能力の低下」などが挙げられているが、これは高齢ドライバーに限った話だろうか。

情報処理能力や判断力の低下など若い人でも寝不足で起こり得るし、身体能力の低下だって怪我や筋肉痛の場合に起こり得る。

にもかかわらず高齢ドライバーのみを非難する。さらにはただの勉強不足と勘違いで「上級国民」などというスラングまで持ち出して罵倒する。恥しくないのか?

 

なぜ高齢ドライバーの事故を見て自分も気を付けようと思えないのか?

どうして自分の事を棚に上げて他人だけ非難できようか?いや、できない。

 

自分は24歳で免許を取ってから数回しか運転していないペーパードライバーであるが、注意力が散漫であることを自覚しているので免許の返納を真剣に考えている。

 

自分もいつ事故を起こすかわからない。自動車は簡単に人を殺せる殺人道具である。

ということを念頭に他人の事故を見て自信を振り返ってほしい。

今日も安全運転で行きましょう。ご安全に。